今回の震災に関しても、あちこちでマスコミの非道っぷりが曝されています。
特にこちらのサイトには、とても詳しく紹介されています。
iori3さんのblog、
天漢日乗
情報ソースは、巨大掲示板2chからのもの。それを、iori3さんが、見やすくまとめて下さっている様です。
先日ワタシが更新した、被災者の方々が求めているものという情報も、おおもとは2chの書き込みだったんだという事が、こちらを拝見してわかりました。
ここを読んだだけでも、マスコミの非常識な態度が分かります。
被災地に押しかけるばかりか、食料や電池などを買い占めてしまう。
避難所の電源を、機材の為に占領してしまう。
避難生活をしておられる方々を、断りもなくライトアップし、睡眠を妨害する。
横になる為に敷いている毛布の上に、土足で上がりこむ。
被災者の方々の聞いておられる場所で「いい絵が取れた」と発言する。
救難物資が行き渡らず、お腹を空かしている子どもの前で、自分の弁当の残りを捨てる。
..........枚挙に暇がありません。
読んでいると、本当に、怒りのあまり涙が出てきます。
マスコミの非常識な取材については、阪神淡路大震災の時にも、大きな問題になった筈です。
その事を、彼らは忘れてしまったのでしょうか。
ワタシが、ニュースに求めている事は、現場の正確な被災状況と、被災者の方々が、今現在何を切望しておられるのかという情報。
それらの情報を得て、自分にも何かお手伝い出来る事はないかを探したい。
親しい方や愛しい方を亡くしてしまって悲嘆にくれる姿を見たいのではないし、避難生活に疲弊しきっている方々の表情を見たいのでもない。
ましてや、そういう被災者の皆様の姿に、マスコミの「無理やりにでも泣き顔を撮ってやろう」という意図を明確に感じたり、避難所の方々を見世物の様に扱っている様に感じたりするのは、本当に不愉快で、吐き気すら覚えます。
しかし、こういう奴らをのさばらせてしまう
責任の一端は、我々にも厳然としてあるのだという事も、忘れてはならないと思います。
マスコミが、「報道の自由」という言葉を錦の御旗に、取材の為なら被害に遭われた方のプライバシーや生活を蹂躙してもよい、と言わんばかりに振舞うのは、
視聴者が、より刺激的な映像を望んでいるからだ、という事を、決して忘れてはいけない、と、思うのです。
マスコミを糾弾する前にワタシたちに出来る事。
それは、そういう報道を見ない、という事に尽きると思います。
真実から目を逸らすのではなく、
刺激的な報道を視聴者が拒否するのです。
そうすれば、少しはマシになるのではないでしょうか?
あとは、マスコミ関係者に、TV番組の価値を視聴率という数字で評価する体制を、改めて欲しいと思います。
土砂崩れに巻き込まれ、消息不明になっておられた母子3人の、息子さんが救出された瞬間を、ワタシはたまたまNHKで見ていました。
その翌日、どこかのニュースサイトで、「あの瞬間のNHKの視聴率は○%だった」と報道されているのを見た時、心底愕然としました。
あの報道を見ていた皆は、「どうか無事であります様に......」という、祈りの気持ちに満ちていたと思います。そんな気持ちが、簡単な数字に置き換えられてしまう......。それが何だか、とても冷たいものの様に感じられたんです。
視聴率が高ければ、その取材の方法なんてどうでもいいんでしょうか?
(もっともあの時のNHKのカメラは、現場の対岸から撮影するという、一番救助の邪魔にならない方法で取材が行なわれていた、と感じましたが...)
マスコミも視聴者も、報道の在り方というものを、真剣に考えなければならない、と、そうワタシは考えています。
...などと、エラそうに書いて参りましたが。
ワタシがここまで考える様になったのは、今年の2月、我が町丹波町で、鳥インフルエンザ感染事件があった事がきっかけでした。
あの時、日中はとにかく我が町の上空を、たくさんのヘリコプターが旋回し、その爆音は今でも耳に残っています。終息宣言が出されても暫くは、ヘリのあの独特の音が幻聴となって残り、食欲はなくなるし夜は眠れないし、と、大変精神的に参ってしまいました。
また、押し寄せる報道陣の顔がとても嬉しそうに見えたのは、被害者意識が強すぎるせいではないと思います。
ヘリコプターの爆音は「見ているぞ。見ているぞ」とも「もっと面白い映像はないんか」とも言っている様に聞こえ、ワタシは何度、空に向かって「てめえらは安全な場所から飛来して、轟音地上に垂れ流しながら高みの見物か!」と呪いの言葉を吐いた事か。
ヘリの幻聴に悩まされながら、ワタシが感じた事は、「普段どおりの生活をしようと思えばそれが可能な環境にあったワタシが、あれだけ参ってしまったんだ。阪神淡路大震災の時、命が脅かされている状態の時に、昼夜問わずアレをやられていた方々は、それこそ気が変になってもおかしくなかったのではないか」という事だったのです。
そして、あの報道を見ながら、そういう思いを至らせる事が出来なかった自分に、嫌悪を覚えました。
ワタシも、つくづく小心者で神経質な人間だな、と自嘲する事もありますが、今でも、上空でヘリの音が聞こえると、旋回が始まるだろうか、と、耳を澄ましてしまいます。
普通に生活できていても、取材ヘリの爆音は、こんなに神経を参らせてしまうくらいに暴力的なのです。
その事を、少しでも多くの方に知っていただきたいと思います。
そして、被災者の方々の状況を想像し、その苦痛を慮っていただきたいと思います。
そんな風に、人の心を蹂躙するようなものは排除すべきで、そんな風にして手に入れた情報など欲しくはない、と、声を上げていただきたいと思います。
最後にひとこと。
マスコミ人全てが、そういう極悪非道な連中であるのか、と言えば、そうではないという事を書き添えて、この記事を締めくくりたいと思います。
取材の手が空いた時には、ボランティア活動に参加したり、客観的かつ正確な情報を取材しよう、という使命感のもとに、被災者の皆さんの心情を尊重しながら活動されるマスコミの方もおられるのです。
そういう一部の方に対してはワタシは、敬意を表したいと考えております。
追記:2004/11/02
思うところあって、タイトルを変えました。
「でも悪いのはマスコミだけ?」という文言を追加しました。