新しい映画が続いたので、そろそろ古い作品にも注目しましょう。
という事で、まずはワタシの大好きな、ジョン・カーペンター監督の、大ヒット作品をチョイス♪
ネタばれ度:




この作品を観た理由
雑誌のレビューで読んで、面白そうだと思っていた。
大学時代にレンタルビデオで初めて観て、すっかり大ファンに。
以降、カーペンター監督作品にどっぷりハマる事となる。
評価:




南極のアメリカ観測基地。
ヘリコプターから銃撃されながら、1頭の犬が逃げて来た。ヘリコプターの乗組員はかなり錯乱し、無差別に銃を乱射した為、観測隊メンバーはやむなく彼を射殺。追われていた犬を保護する。
しかし、その犬には、未知の生物が寄生していたのだ......
詳細情報
| 邦題 | : | 遊星からの物体X |
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| 原題 | : | The Thing |
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| 監督 | : | ジョン・カーペンター |
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| 脚本 | : | ビル・ランカスター |
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| 出演 | : | カート・ラッセル キース・デビット 他 |
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| 製作国 | : | アメリカ |
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| 初公開年 | : | 1982年 |
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| ジャンル | : | SFホラー |
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感想1:
この映画中、秀逸なのは、閉塞感と緊張感。
犬を宿主にして入り込んだ謎の生物は、アメリカ観測隊のメンバーをひとり、またひとりとその餌食にしていきます。しかし、人間には、誰が寄生されているのかも分からないし、ヘリコプターや雪上車を破壊された為に、基地を脱出する事も出来ない。
場所は冬の南極ですから、気軽に出て行く事も出来ず、それぞれがそれぞれを「既に人間じゃないのではないか」と疑いながら暮らすしかないのです。
そういう状況で増幅される恐怖心、緊張感が、とてもよく表現されていました。
感想2:
クリーチャーが最高っ!
最近の映画みたいに、CGで作ったりは出来ない時代の映画です。その中で、あそこまでグロテスクなクリーチャーを創り上げたのは、本当に素晴らしい。
「カラダ全体が生きている」と作中で表現される通り、謎の生物はどんな姿になっても生き延びようとして蠢くのです。その様子は、時に笑ってしまうくらい滑稽で、でもグロテスクで、恐ろしい上にすっごく臭そう!ニオイを想像すると、鼻にぎゅうぎゅうと皺が寄ってしまいます。
このクリーチャーたちを観るだけでも、価値があると思います。
あと、マクレディ(カート・ラッセル)が思いついた、人間と生物との見分け方を実行するシーンは、何度観ても飛び上がってしまいます。
ワタシはあんまり、ホラー映画とかでカラダがびくんっとするくらい驚く方ではないんですが、それでもこの映画のこのシーンでは、飛び上がってしまうんです。
そのシーンの緊張感が、いかに高いかという事の証明だと思います。
感想3:
ワタシが何故、ジョン・カーペンター監督作品が好きなのか......
それはワタシにもちょっとよく分かりません。
ただ何と言うのか......俳優たちは一生懸命演じているんだろうけど、観ているこっちは思わず笑ってしまう......それも突っ込み付きで......という、間の抜けたトコロ...これがとても好きなような気がしています。
そう、間抜けなトコロが、なんかワタシの壺にハマるんです。
カーペンター作品にしては、そういう突っ込みどころの少ないこの映画ですが、ただひとつ、ワタシの爆笑を誘ったシーンがありました。
生物は、寄生した人間を利用して、南極からの脱出を企てていました。より多くの人間に寄生する為でしょう。
その為に生物は、こっそり乗り物を作っていたのですが、この乗り物が。(爆)
可愛らしいUFO。
思わず「小っちぇえ!」と叫んでしまいます。どう見ても、寄生している人間一人すら入れそうもない。
ヘリの部品をこっそり盗んで組み立てたってアナタ...(爆笑)
そのUFOを前に、マクレディたちが「どこへ行く気なんだ...」「南極じゃない場所だろう...」と呆然と呟くのが、また笑いを誘います。
ワタシがマクレディだったら「これ絶対飛べませんから!残念っ!」と断言する事でしょう。
感想4:
ワタシは、動物大好き。
なので、映画の中の動物には、やっぱり目が向いてしまうのですが、この映画、最初にアメリカ基地に生物の恐怖をもたらす犬が、素晴らしい演技を見せてくれます。
冒頭、ヘリに追われ、ひた走る犬。
「何故犬を?!」と、物語に引き込まれるシーン。
一生懸命に走る姿が、力強くて美しいです。
ヘリの爆音、銃の音を聞いて外に出てきたアメリカ観測基地の面々。
彼らに嬉しそうに飛び付く犬。...でかい。
「助けて助けて」と懇願する犬。
顔を舐めて、普通の無邪気な犬である事をアピールします。
最初の餌食を求めて、徘徊する犬。
隊員たちが各々の部屋に引き取って静まり返った基地内を、ゆっくり歩きます。
方向転換をして、牙を剥き出します。
口を開けているのに、ハァハァという犬お馴染みの動作をしません。
その様子が、とても不気味。長回しなのに、見事になんか気味の悪い犬だな、と思わせる演技をしています。
ヘリコプターはノルウェイ基地のものだったので、マクレディたちはノルウェイ基地を調べに行きますが、基地は全滅......。一体ノルウェイの隊員に何が起こったのか?
調査から帰って来たマクレディたちを、犬が見つめています。
この表情が秀逸!
一点をひたと見据えて視線を動かさない姿が、犬以上の知能の存在を感じさせます。
犬を犬舎に入れるシーン。
他の犬には目もくれず、ゆっくり入っておもむろに伏せる。
このシーンが、犬に対する大きな違和感を産みだします。知らない犬の中にいきなり連れて来られて、他の犬に挨拶するでもなく無言ですっと伏せるなんて、普通の犬には考えられない行動だから。
また、犬舎にいた犬たちも、新入りに構う事なく、気味悪げに見ているだけ。そんな犬たちの様子に、飼育係のクラーク(リチャード・メイサー)もちょっと違和感を覚えた様子......。
ま、この犬種シベリアン・ハスキーは、もともとコワい顔してますから、薄気味悪い怖そうな雰囲気が出しやすいとは思います。
けれども、映画の撮影現場に連れてこられても、興奮せず落ち着いた様子で、堂々としているのが何だか凄い。シベリアン・ハスキーって、人間に懐きにくく、調教しにくい犬種だと聞いているので、あれだけ演技させたのは素晴らしいと思います。
このわんこの演技なくして、生物の気味悪さは表現しきれなかった事でしょう。
わんこの名演技に拍手っ!
感想5:
カーペンター映画のラストは、ほとんどが「本当にこれで解決したんだろうか...?彼らは報われたんだろうか...?」と思わせるものが多いのですが、この映画はその中でもダントツの後味の悪さです。
本当にあの生物を倒せたのだろうか?
このままの状態で、彼らは助かるんだろうか?
生き残りの隊員たちのうち、まだ人間なのは誰なんだろう?
この後どうなるんだろう?
想像すると、どきどきします。
アナタは、ラストシーンで寄生されている隊員は誰だと思いますか?
ちゃんとヒントが隠されています。
観て、確かめて下さい......
と、言う訳で。
今回は、カーペンター作品の中でも割と万人受けする方の映画をご紹介いたしました。
メイキングを観たら、カーペンター監督が「準備から公開まで、1年かかった映画はこれが初めてだよ」と言っていて、そっちにもワタシは度肝を抜かれました。
どないなペースで映画作ってたんでしょうか......
さすがB級映画の巨匠。
2001年の『ゴースト・オブ・マーズ』以降、ご活躍が聞こえてきませんが、是非これからも、しょうもない映画をバンバン撮り続けていただきたいものです。
レビューサイト
http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=23987
http://www.eigaseikatu.com/title/3110/
オフィシャルサイト
http://www.theofficialjohncarpenter.com/