ヒルティの詞(ことば)を奏で竪琴は御堂(みどう)を開く宇宙残照友よ、私が死んだなら、祭壇の後にその小さな竪琴を立てかけておくれ。
死んでいった少女たちの花冠がきらきら光るあの場所に。
墓守が旅人に見せている。赤いリボンの巻きついたその小さなハープを。
時々、と驚いたように墓守が言う。
夕焼けの中、まるで蜜蜂の羽ばたきのようにひとりでにハープが鳴っているのが、聞こえるんです。
その音に誘い出されてやって来る子供たちには、まるで花冠が震えているように見えるんです。
(ヒルティの詩 訳:早川りさこ)
作曲家ヒンデミットは「ハープのためのソナタ」の第3楽章で、この詩をモチーフにして曲作りをしたそうです。
ハープが風の中でひとりでに共鳴して鳴っている、その切なくはかなげな音の感じが、この曲によく表れていました。
そして、カソリック豊四季教会の祭壇で奏でられるこの曲を聴いたとき、会場を埋め尽くしたお客様の心はきっと、広大で奥深い宇宙へと羽ばたいていたことでしょう。
各オーケストラ等より結集した名手揃いの室内合奏団クレメンティア、その第6回演奏会が今日、流山市のカトリック豊四季教会で開催されました。
ゲスト出演したN響のハーピスト早川りさこさんの演奏を聴いての、今日の一首です。
