新緑
2008-04-30
三本に幹の分かれた楠の揺れて解け合う濃き若緑
昭和の日
2008-04-29
合歓(ねむ)の木の硬き幹より一斉に枝が芽吹けり癒えゆけ昭和
庭の宇宙
2008-04-28
鈴蘭と黄木香薔薇(きもっこうばら)に紅躑躅(べにつつじ) 庭の輝く己(おの)がじしにて
湖
2008-04-27
我が内に蒼く静まる湖(うみ)のあり その水底にて眠る幼子(おさなご)
露呈
2008-04-26
狂熱の人群れを行く業の火の背後に浮かぶゲッベルスの笑み
世代代われど
2008-04-25
文革の熱狂再び地を覆い「天安」の門へと導かれゆく
ending
2008-04-24
誰でもいい手近な人の手を握ろう この世の終わりに僕が居るなら
雨
2008-04-23
だからもう、気付けと言うのだ 地球には金色の雨が注がれている
石は歌う
2008-04-23
遠野にもアイルランドにも残されしドルメンは歌う叡智の絆
東京南青山高樹町交差点
2008-04-21
長崎の被爆クスノキその苗が風に揺れいる人は止まらず
明けカラス
2008-04-20
まだ暗きうちに鳴き出す烏あり応えを求め東へと飛ぶ
本源の空
2008-04-19
目を閉じて広がる空は何処までも輝きに満つ地上(ここ)の空より
KY国家
2008-04-18
吹き荒ぶ怨嗟の嵐近づけり姥捨て山となり果てし国
今の春
2008-04-17
春風の抜け行く家はdangerousそんな時代となりにけるかも
梨の花
2008-04-16
桃、桜華やぐ陰で梨の花白き五弁を私に開く
山吹2
2008-04-15
山吹の花は遙かな雨を受け光を磨く 庭の明るさ
山吹
2008-04-14
山吹は花も若葉も鮮らかに引き立て合えり春驀地(まっしぐら)
桃
2008-04-13
梅が去り桜も散りし人の世を柔らに包み桃の花咲く
サバイバル
2008-04-12
「生き延びよ」心の声に導かれムーの民人北へ船出す
地球の出
2008-04-11
美しき瑠璃色の星が浮かび出る戦火も苦悩も月には見せず
桜
2008-04-10
この年も桜に会えたその訳はまだ会うことが必要だから
三色桜
2008-04-09
一本に紅桃白と三(み)通りの花を咲かせる桜和やか
汚濁の「聖火」
2008-04-08
春嵐世界の人の目の前で吹き飛ばしゆけ闇の「聖火」を
KY
2008-04-07
今やもう大音声のケータイはメールの出来ぬおじさんばかり
強い春
2008-04-06
この春は梅も桜も燃え盛る 時が来たのだ奥の芽吹きの
ミゼリコルディア
2008-04-05
舞い降りる青き衣に出会うまで心の奥に洞穴を掘る
2008/4/4
2008-04-04
我もまたイエスを殺めし一人なり 心を込めて饂飩を茹でよう
無題
2008-04-03
天国の手前に開いた深い穴いま落ち込んだ 妹よ、すまぬ
強風の後
2008-04-02
「昨日はもう大変でした」と桜たち風に晒(さら)され皆白々と
雨上がり
2008-04-01
雨上がり桜並木をふわふわと歓びの氣が飛び交っている