1組のヒーローが存在する。
親子で毎日宿泊しているのだが
父親は入浴時に毎回息子の体を丹念に洗っている。
それが終わると息子を待たせ
今度は自分の番だ。
息子はダウン症。
白髪の父親は、優しい眼差しで息子を見ている。
入浴を終えると休憩場での一服を兼ねての雑談だ。
常連が多いそのケージでの
彼はまるでヒーローだ。
常連客が自分のビールやジュース
そして、今日食べるであろう食べ物など
お裾分けしている光景には
微笑みと同時に涙が出る想いになる。
と言うのは、その中には
日雇いで仕事をしているオヤジさんも
参加していたからである。
前にそのオヤジさんと話す機会があり
今日働いたら、その日給を帰りにもらって
その日一日一日を暮らしているのだとか・・・。
正直、彼は人に自分の食べ物を人に
分け与えるなど厳しい状態なのだと思うが
惜し気もなく本気の笑顔で
お裾分けしていたのを見た時に
言葉にならない感情がこみ上げてきた。
ほんの小さな事でも、人のために
何か出来た事はあったか?と自問自答のとらじです