前回紹介した『パイロットフィッシュ』の続編、
『アジアンタムブルー』を読み終えました。
『
アジアンタムブルー』大崎善生著
彼女であった葉子を癌で亡くしてしまい、
途方にくれデパートの屋上で時間をやり過ごしていた主人公。
そこで会ったある女性との会話の中から、学生時代の思い出や、
恋人との思い出など様々な記憶を思い出します。
この本にはいくつかの「
死」に遭遇する場面が出てきます。
恋人の死の場面もその一つですが、死と向きあうのは
誰しも必ず経験することなのに、不安や恐怖を感じてしまいます。
恋人といる時間が限られた時、主人公は恋人の願いを叶えるために
二人で南仏ニースへと旅立ちます。
そこで死に近づく恋人を支えながら見届けるのですが、
その場面を思い浮かべると涙が止まらなくなりました。。
「死」というとマイナスな言葉が思い浮かべられますが、
主人公は、恋人の死によって彼女への深い愛情を知り、
そして死からの悲しみを乗り越えようと努力します。
「死」に遭遇するのは辛いけれども、決して悲しいという感情だけに
囚われてはいけないということを学んだような気がします。
主人公の恋人への思いや、葉子のやさしさなどが伝わってきて、
こんな風にお互いを想いあえる恋愛、素敵だなぁって思いました。