『機動戦士ガンダム THE ORIGIN (17) ララァ編・前 (角川コミックス・エース 80-20)』
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2008-07-16
地球生まれのララァ
次巻収録となりますがシャリア・ブル戦がオリジナルとして展開しています。このオリジンのシリーズは一番世間に認知されている映画版が底本としながらも、増補、改定を加えながら展開しています。長くシャア・セイラの流浪篇などオリジナルの展開が続くものですので、カメラがホワイトベースに戻ってから続く新展開こそ、安彦氏がテレビシリーズで病気で倒れた後のクールを描く展開となります。 一見、テレビをトレースしているようですが、みなさんの洞察力で見落としているところはないでしょうか ?
安彦さんによればララァという娘は、なかなか好きになれないキャラクターだというインタビューを 読んだことがありました。富野色の濃いキャラゆえなのか、母と別れ、父と再会し、ミライには「かわいそうな子」と言われるアムロ。「光る宇宙」で戦いの中で「互い」を「解ってしまった」間がらとして描かれるのだと思います。
安彦さんの中では、アムロなりララァに血肉の感じる描き方を予定しているように思うのです。ニュータイプの定義とされる、「宇宙に出てからの認識力の拡大」という話。みなさんお気づきでしょうが ララァは地球育ちです。14巻でその素養を見出したのはシャアですが地球生まれの彼女には宇宙に出る前から「その才能」を持ちえていたわけです。安彦良和という作家は泥臭い作家です。ナムジが牢屋の中で幽閉され子供に帰っていくように、またかつての作品群の中でも心のうちの描写は、悲劇を体言してきた者達だからこそ「やさしさに打ち震える」ことが多く描かれています。終章に向けて安彦氏が好きな母性を描く象徴としてララァを描きたい。今巻のララァやアムロの姿を見ていると、そんな予定があるように思われるのですが。
だからこそ、だからこそ、二人の男が戦う理由がそこにあるように思えるのです。とても泥臭い訳を 丹念に描きたいと思っているのではないでしょうか。
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Posted by nettuuhan at 09:23:42 | Permalink │
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