「潜在化の進行」に警戒感も
県内各地の繁華街にある違法風俗店が、この1年でほぼ半減したことが県警のまとめで分かった。県警が県内有数の繁華街、JR西川口駅や大宮駅周辺での取り締まりを強化し、今秋からは他地域でも本腰を入れ始めたためだ。一方で、違法店の“潜在化”が進んでおり、県警は警戒を強めている。
■根絶やし
県警によると、県内の違法風俗店は2006年末で212店あったが、今年11月末では113店まで減少。西川口と大宮の2地区ではゼロになった。
壊滅に効果を上げたのが「オーナー対策」。従来は違法風俗店を摘発しても、同じテナントにまた別の店が入る“いたちごっこ”が続いていた。
そこで県警は今年から、違法店の営業を一時的にやめる「閉店」ではなく、オーナーとテナント契約を解除する「廃業」まで追い込む方法を進めた。オーナーへの指導や摘発も強め、「草を刈るのではなく根を絶つ」作戦をとり、西川口と大宮の2地区ではなくなった。
その反動で、対策が遅れた他地域に違法風俗店が出現。9月末では全県の181店中、警察署別で越谷が54店と最も多く、草加18店、熊谷、川越も各14店に。
このため県警は他地域でも取り締まりを強化。10月には越谷市内のビルに違法風俗店を入居させたとして、ビル管理会社社長を風営法違反ほう助容疑で書類送検するなど、オーナー対策に重点を置き、11月末までに計68店を廃業させた。
■住民は歓迎
東武伊勢崎線・越谷駅前の繁華街では、ビルの所々に違法風俗店が撤退した空き店舗が目立つ。越谷署管内では9月末時点で54店あったが、2か月で23店が廃業、15店が閉店した。
近くに住む男性(58)は「風俗店の前に違法駐車し、朝から男性客が並んでいることがよくあった。道もすっきりした」と話す。別の男性も「治安が良くなった気がする。孫と散歩することもあるので良かった」と喜んだ。
地元の越谷中央商店会長の楡井(にれい)久男さん(72)は「夜になると、呼び込みの男たちが店の前に立ち、街全体の雰囲気が悪かった。きれいになった」と歓迎する。
■新手の営業形態
一方で、違法風俗店の潜在化が進んでいる。県警によると、一般マンションに入居する風俗店や、男性客から金を取って女性と会わせる「出会い喫茶」など新手の営業形態が進出し、外国人の営業も目立つという。
県警生活環境1課は「潜在化への監視も強め、違法営業に積極的に加担する者は立件する」としている。
(2007年12月30日 読売新聞)
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