国立新美術館でやっている横山大観の回顧展。来週終わるのに気付いて慌てて行って来ました。撮影に行った先々で訪れた美術館の常設展で、目を引いた日本画の作品に大観の作品が多くあったので、これは行かねば、と思っておったのです。
今まで見たのは小品ばかりだったのですが、今回は大作の展示が多く、彼のスケール感の大きさが好く判りました。対象の本質を抽出した色使いや形の掴み方、大画面を縦横無尽に使った筆致は流石と言う他はありませんでした。伝統を生かしながらも明治の開国と共に入ってきた新しい要素を取り入れながら、日本画の新境地を切り開ていった過程も伺えました。
ただ、彼が戦時中に日本美術報国会の会長に就任し、日中・太平洋戦争に対して全面的に協力していたこと。や、その時期の画題としての富士の展開など。図録では解説に多少戦争との繋がりが書いてありますが、(当然ながら)展示には何もそういった記述は無かったのが残念です。時代背景と芸術作品との関係性について問いを投げ掛ける、といった展示方法があると、もっと面白いくなるのに、とも思いました。