結局、高速道路は赤字になろうが何だろうが、11500キロの
全線作ってるわけですが、この予定路線は田中角栄の日本列島改造論に書いてあった、高速道路路線図に基づいたもんであります。また、最近よく摘発される談合も、角栄が築きあげた、官の敷いた計画を、政が業者に漏らし、その情報を基に民が入札する。で、官と政は民にたかる。といった構造になってます。80年代のアメリカの要請によるベラボウな公共投資が始まって以来、税金によるコンクリート投資の暴走は全く止まりません。
因みに、2013年までには
リニアモーターカーの山梨実験線の全線建設を終える予定になってまして、今の整備新幹線建設に次ぐような大規模路線建設がなし崩しで始まってます。
で、大規模建設工事は周知の通り未だに談合の温床になってまして、一部の企業・政治家・官僚が税金を食い物にする仕組みになってますが、だけでなくって、東京の富を地方に移転する仕組み、富の再分配の構造としての公共投資、という性格も併せ持ってます。東京は消費に異常に偏った場所ですから、電力・水・食糧を供給している地方に対しての富の再分配は当然必要なのですが、建設投資以外で東京の富を地方に分配する方法は日本ではほとんど成立していません。現在、東京とそれ以外の地方部の格差は非常に広がってきています。んで、人口減少による経済圏の縮小・職自体の消滅などから、必死に働いてるのに生活保護以下の収入しか得られない
ワーキングプアという状態に陥っている人の存在は相当なものです。
戦後経済は、無限の成長という幻想の下、自然・時間という外部経済を食い物にすることで発展してきました。今や誰もが無限の発展など在りはしない事は承知していますが、現在の構造から利益を引き出している層は目先の利益の為に永遠の経済発展をお題目にして、既得権益の確保(大規模公共工事の実施)に走っています。このままで良いと考えている人は、既得権益を漁っている人達以外には、いないでしょう。では、今後どういった方向に進んだらよいのか?新しい方向を探るには、過去も現在も知らないといけません。今の政治経済の基礎を作った田中角栄と国土開発の流れを知るには手頃な本です。