日向と出雲、どっちも神話の里として宣伝していて、どっちが本家なのかしら?という疑問と、河合隼雄が書いた本ということで、興味が湧き読んでみました。
結論から言えば、日本神話の特徴として中心に無為の神が存在し、その他の神々は部分的な対立や葛藤をお互いに感じ合いつつも、調和的な全体性を形成しているということで、それは、中心にある力や原理に従って統合されているのではなく、全体の均衡がうまくとれているのである。そこにあるのは論理的整合性ではなく、美的な調和感覚なのである。これを中空均衡構造とする。となっております。この点を、アマテラス、ツクヨミ、スサノヲ等の話を引きながら臨床心理家としての立場から検証しております。史学科卒業のくせに、古事記を読んだこともなく、神話はさっぱりなもので、日本神話(古事記・日本書紀)の概説としても読みました。出雲神話と日向での天孫降臨の別もちょっとわかりました。
あいまいに全体的な調和を求める構造を神話をモチーフにして解明していくと言う点で、日本の心の成り立ちの古代からの連続性が感じ取れ、よかったです。