国境なき医師団主催の「HIVinアフリカ」を見に行きました。去年のユージンスミス賞を取った
Pep Bonetが撮った写真です。
ユージンスミス賞はニコンUSAが毎年で出している賞で、優勝者には3万ドル支払われます。続きのリストを見れば判りますが、そうそうたる顔ぶれが並んでいます。ドキュメンタリー写真の分野で世界一の賞と言っていいでしょう。
ユージン・スミスの名を冠している賞だけあって、選ばれる写真にはフォトストリー的なオーソドックスな手法のものが多いです。
サハラ以南のアフリカのエイズ感染者は世界の60%以上を占めています。今ではエイズは抗レトロウィルス剤を服用することで発症を遅くする事ができる病気であって、絶対に死ぬ病気ではなくなっています。ただし、薬を買うお金が無いので服用できません。ジェネリック薬品と言われる先発薬品の組成を模倣した後発薬品がエイズ治療薬にも存在しますが、
そうした薬には大手医薬品企業によって特許権の侵害が提訴され、貧乏人は薬があっても使えずに死んでいきます。さて、写真の役割として、レンズの前にあるあまり知られていない事実を伝える、ありふれた出来事の別な側面を伝える、の二つに大別できると思います。こうした凄惨な現場を写すにはオーソドックスな手法がピタリと合って劇的な効果を上げていました。