今週号の週刊朝日(5月19日号)の後ろ側のグラビアページに掲載されている鈴木邦弘さんの作品です。場所が持っている過去の歴史(中国人強制連行があった場所)と、個人の過去の体験(その場所で強制労働させられた人)、を相互の写真が補完し合い、非常に重層的な作品になっています。
Aperture社の第一回目のportfolioにも選ばれている作品です。
写真展解説より引用
中国人強制連行はアジア太平洋戦争中の1944年から本格的に開始された。その時に連行された中国人の生存者たちと、日本国内の労働現場や収容所跡の現況を撮影した作品である。強制連行では、約1年間で民間人を含む38,935人が連行され、6,830人が死亡している。作者は、日本国内の労働現場跡などのヒストリカルランドスケープと中国人サバイバーたちのポートレートで作品を構成することによって、60年の歳月を経た現在の戦争の跡を表現できるのではないかと考えた。そして、この作品を私たち自身と歴史の距離を測る、ひとつの物差しとして捉え、私たち自身の現在のあり方を考えるきっかけにできればと思っている