「NHKマイルC・G1」(11日、東京)
G1馬の意地とプライドを見せつける。ニュージーランドTで12着に惨敗したゴスホークケンが、3歳マイル王決定戦で再び頂点を目指す。休み明けを意識するあまり、追い切りがハードになりすぎた前走。それを踏まえてこの中間は調整法に細心の注意を払い、好仕上がりを見せる。王座奪回へ。天性のスピードを秘めた2歳チャンピオンが再び立ち上がる。
まさに正念場。2歳牡馬チャンピオンのゴスホークケンにとって、今回は負けられない戦いになる。前哨戦のニュージーランドTでまさかの12着。朝日杯FSを鮮やかに逃げ切った漆黒の馬体は、ズルズルと馬群の中に沈んでいった。「ショックは大きかったです」と斎藤誠師は心境を語る。しかし、陣営はこの敗戦から大きなものを学んでいた。
「あまりにも休み明けを意識しすぎて、最後は急激に追い切りをやりすぎてしまった。バイオリズムが崩れてしまったみたいですね」と指揮官は説明する。チャンピオンとして臨んだ3歳初戦のレース。それだけに負けられないつもりで臨んだ。1週前にハードな攻めを消化し、直前も美浦Wコースで5F63秒5の好タイムを出したが、これがゴスホークには合わなかった。「(レース中に)落鉄した影響もあったが、前走はパドックで元気がなかった。とにかく賢い馬ですから」。前走は自分から競馬をやめてしまい、その賢さが裏目に出てしまった。
それを踏まえて、今回は細心の注意を払いながら調整を進めている。1週前追い切りは美浦Wコースの外めを気分よく走らせ、5F65秒8-51秒8-37秒8-12秒0の時計をマーク。休み明けを叩いた効果で馬体は引き締まり、動きは鋭さを増した。「1回使って体はすっきりしています。今度はレースの時に気持ちと体がピークになるようにいけますよ」と自信をのぞかせる。同じ轍(てつ)は2度踏まない。今回は実力を最大限に発揮できる。
「本当に能力は高い馬ですからね。とにかく気分よく走らせられるかだけです」とトレーナーは言葉に力を込める。潜在能力の高さは疑いようがない。それだけに「逃げるのがベストかもしれない」と朝日杯FSの再現をにおわすコメントも飛び出した。どん底を味わった2歳王者。3歳マイル王決定戦で鮮やかに立ち直るシーンを陣営は信じている。